ぐるりについて

シンプルライフに憧れるも遠い日々、気になることをいろいろ

最近読んだ本 戦争は女の顔をしていない

今週のお題「最近やっと〇〇しました」

 

最近やっと、積読になってはや2年の本を読み切った。

「戦争は女の顔をしていない」スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著

初版は1983年だそう。

何かの雑誌でおすすめの本として挙がっていて、読んでみたいと思い購入し、2ページくらい進みたものの放置していた。

翻訳されていて文体や言い回しが読みづらく、そういうの含めて良いのかもしれないけどとっつきづらく、慣れる前に本を閉じてしまった。

 

そこから約2年強すぎていた。

読まないで置いておくのももったいない精神が発動して、1時間くらい頑張って読んでみた。そこを超えたら全部読みきれる自信があったので、集中!

著者は、ソ連ウクライナ共和国生まれ。そしてこの本が書かれた当時はソ連なので、ソ連文学になるのか??全然わからない。

とりあえずしばらくは文体が読んでいて辛く、出てくる人の名前も地名も聞き慣れないどころか、カタカナで書いてあって読むのに頑張りが必要。

イワーノヴナとか、チモフェーエヴナとか、ヴァーヴロヴェツとか。

頭の中で発語しようにもたどたどしい。

地名も名前も適当でも読み進められるけど、地名や名前は大事だし、せっかくなら読みたい。

 

軍事用語も疎いので、調べながら読むしかない。

斥候(せっこう) 地上戦闘の際に敵情・地形などを偵察するため本隊から先んじて派遣される兵士。

白兵戦(はくへいせん) 白刃で戦う兵士・歩兵による近接戦闘。

なんか他にもいろいろ聞いたことのない単語が出てきて度々スマホに頼りつつ読み進める。

 

そしてそもそも歴史も不勉強で独ソ戦も調べた。

耳にしたことはあっても詳しく知らなかった、パルチザン、レニングラード封鎖、スターリン、戦争初期の悪手でソ連が苦境に陥っていたことなど。

 

頑張って1時間読んでみると、全体の構成がわかる。

各人から聞き取ったエピソードが延々と並んでいて、合間に題名がついた数ページに渡る長いエピソード、著者の話が挟み込まれている構成。

戦争に参加した女性の語った話が口語体でたくさん収められている。本人の氏名、従事した職種とともに、人によっては話したがらないことや印象的なほんの数行だったり、数ページ語られている長いお話もある。

最初は辛かった文体にも慣れてくると、一人ひとりが体験したり見聞きしたことがどれも違うエピソードで、次から次に読めてしまった。

たくさんの女性のお話で、戦争とその周りの生活の風景がちょっとずつ集まってきて、全体の輪郭が掴めてくる。エピソードが重なって細かな部分も見えてくる。戦場の中でものどかな部分や、もちろんそうじゃないことも、濃淡が出て奥行きが出てくるようだった。

またどれも1つも同じ話はなかったけど、別の国の戦争でおきた事と同じような話もあった。人がすることは国が違っても文化が違っても同じソースで、戦争という場があらわにさせる。

 

たまたまこのタイミングで読みはじめたけど、ウクライナ侵攻がある今を思うと複雑だった。祖国のために戦って守った国が、また戦争をしている。

最後の方のページでこんな言葉があった。

「戦争のあとの人々はどんなに幸せな人たちだろう! こんなにつらい思いをした人たちはお互いをいたわりあう。それはもう違う人たちになるんだね。 そのことを疑わなかった」

 

読んだら手放そうかなと思っていたけど、本棚に残しておこうと思う。

 

戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)

戦争は女の顔をしていない

この本です!是非読んでみて。

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